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ロープがるすばんするなんて聞いたことないけど

2010/4/30 わさドラ 呪いのワラい人形/ 細く長い友だち の感想です。

OPアニメの感想追加。
四次元ポケットやどこでもドアの中が光っているという表現、すばらしい。
夢という輝き。意外とドラでこういうのなかった。
あまりに「ひみつ道具」の存在が当たり前すぎて、制作者も私たちも気付かなかったのか。


呪いのワラい人形(アニメオリジナル)
脚本 富永淳一/ 絵コンテ 鈴木孝義/ 演出 吉野芙紀/ 作画監督 嶋津郁雄

まんが家ジャイ子+わらってくらそう+石ころぼうし?
邪悪のび太発動。表情といい、声といい、どう見ても悪役。
そして大原さんいいよいいよ。


・ちょっと前髪切りすぎちゃって
なんかリアル。F先生だとこういうのできない気がした。
ちなみに、女の子は結構気にする人が多いようなので笑ってはダメですよ。ほんとに。

・ナンジャラワダクーマー!
呪文を唱えながら釘を打つドラ。怖いって。
この暴走は……やっぱりか。


細く長い友だち(原作:27巻)
脚本 藤本信行/ 絵コンテ 宮下新平/ 演出 松村樹里亜/ 作画監督 三輪修

「モノ」が意思をもってヒトとコミュニケーションするってなごむ。
しょんぼりしたひもがかわいい。
跳ぶ人がいないなわとびなど微妙に気が利かないところもナイス。
他の話だとクロ・ソージーとか、生物よりもかわいいと思いません?


・ドラちゃんがついててくれれば安心だわ
そうか? ドラってそんなに野比家から信頼されてたっけ。

・空き巣
さすがにふろしき持ったおしうりはないか。
今はふろしきも「おしうり」という言葉もあまり使いませんね。

・予定を切り上げて帰ってきたよ
タイムマシンで2日前に帰ればいいというつっこみはなしですか。

・ごめんねのび太くん! ……ん?
呆然としたドラを背景に遊んでいるのび太。
なんだか原作によくある絶妙な「間」を思い出しました。

・CG, 作画
町内を走っているときのCG, ラストにドラが駆け込むあたりの作画GJです。


来週5/7の放送は「むかしのママはのび太!?」です。
「ママのダイヤを盗み出せ」は放送済みなので、オリジナル要素の多くなることが予想されます。
なにげに名作の予感。


大事なことを書き忘れていました。
「キミが笑う世界」CD化ありがとうございます!
……レンタル狙いなのでまだ手に入れていません沢田さんごめんなさい。

鉄人兵団のオチは反則

前に書きましたが、私は鉄人兵団のあのオチはやってはいけないことだったと思っています。なぜなら、人間の歴史の否定に繋がるからです。

あの解決法は簡単に言うと「ロボット作りそこなったから、もういちど作り直すね。失敗作のロボットたちバイバイ」ということです。ロボットだからってそれでいいのでしょうか。(キリスト教ではOKなのかもしれませんが) それならドラえもんだってスクラップにされてもいいということになりかねません。

そして、さらなる問題は作中で「ロボットの歴史=人間の歴史」と断言されていることです。つまり、上の「ロボット作りそこなったから、……」の「ロボット」という語はそのまま「人間」に置き換えることができるということになります。

人間は昔から今までずっと争いを続けています。だからって失敗作として消されるのは私は嫌です。「やはり歴史っていいほうに向かって進んでいるんじゃないかしら。少しずつ少しずつだけどね」(『T・Pぼん』「奴隷狩り」)とF先生自身、人間を信じる発言をしています。

良くも悪くも今の自分を形成しているのは過去です。その過去から学んでやり直せるのが人間です。(メカトピアの)ロボットにはそれができないのでしょうか。できないのであれば話は変わってきます。このあたりはロボットの「心」論に関わります。

しかし、これは『ドラえもん』です。そんな夢も希望もない結論はないと思います。(SF短編なら別) 加えて、前にも言ったとおり「あたたかい心を植え付ける」というのはテーマとの齟齬を生じています。(「鉄人兵団のテーマの一つは「人間の心の複雑性」と私は取ってまして、「人間のあたたかい心」ではない」 ロボットに心はあると思いますか?  with My Merry May, again より)  そのように考えると、やはり鉄人兵団のオチは失敗でしょう。

もっとも、「初めからやり直し」はクローン技術などで現実に行われています。このあたりについては私の考えがまとまっていないので言及しません。難しい問題です。(じつは、この世界そのものが物好きな神様による壮大なシミュレーションゲームだったりして)

マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)
マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)
しかし、どんなオチがよかったのかと言われると。「人間に創られたことを知らないロボットたちが人間支配」と鉄人兵団に似ている作品に、フィリップ・K・ディックの短編「ジェイムズ・P・クロウ」(米1954)があります。

(もしかして元ネタそのまま? 日本オリジナル短編集『マイノリティ・リポート』の出版が1999年。F先生が原文読んでいたか、それ以前に雑誌などで訳されていたか。まあ元ネタっぽいけど当時翻訳されてなかった作品はほかにもあるし)

この作品は結構いい感じにまとまっているので鉄人兵団にも使えないことはないかと。詳しくはご覧になってください。


私より前にしかもわかりやすくオチの問題点を指摘した方がいらっしゃったので紹介します。

深読みすれば、遺伝子操作的な対策を連想させる、という意味では、逆に問題が大きい。
映画ドラえもん のび太と鉄人兵団 -Youtaful Days!

全然そっちに頭向いていませんでした。おっしゃるとおりだと思います。そっち系の話だと私は遺伝子というよりロボトミー、もしくはグレッグ・イーガン風に脳内化学物質でヒトの感情を操るようなものが思い浮かびました。うわかなり怖い。

もうひとつ、鉄人兵団は人間のメタファーという観点から深く考えている考察を紹介です。
非ニコマス:そして彼女は天使になる 大長編ドラえもん「のび太と鉄人兵団」について -すごろく妄想格納庫 (2が出る日まで)

鉄人兵団のテーマ・構成を端的にまとめていらっしゃいます。リルルのアイデンティティのあたりはいままで見たことのない考察で、非常に納得いたしました。正直これ以上コメントしようがないのでコメントは控えておきますが、すばらしい考察です。コメント欄もぜひ。(私の考察をこれまた端的に要約していただいて恐縮……)

ちなみにF先生の「解決を安易にタイムトラベルに頼ってしまった」という言葉はおそらくこちらかと。 →映画ドラえもんオフィシャルサイト(右の作者のことばをクリック)

私がいろいろ考えていて気になったのは、人間のりくつにあわない心ってなんだろうと。もともと人間の心は利己的で争うもので「あたたかい心」こそがりくつにあわない心なのか。それとも、無駄に意味無く相手を傷つけ、戦争をする心こそがりくつにあわない心なのか。それとも、もともと心に善悪は併存するものなのか。

まあ善も悪も人間の価値観基準(しかも人によって異なる)ですからこんなの考えること自体が無意味かもしれませんけど。でも考えてしまう。

……それにしても、やっぱりF先生は長編の構成がイマイチなのが多い気がします。安易な解決法が結構見られます。「ゴツゴーシュンギク」とかもはや開き直りすぎのような。F先生もしかしてプロット作っていないのでは!? 私はそれほど大長編ドラ好きではありません。やっぱりF先生は短編です。

続きを書いてしまった。今度は違う観点から。→続・鉄人兵団のオチは反則

鉄人兵団関連記事
機械仕掛けの神たち
ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May, again
新・のび太と鉄人兵団、特報!
それ関係ないの

それは、最後まで残酷な物語 My Merry May with be ネタバレ感想


God is not......Although it is,it is merely as cruel.....(by Monochrome 椿梨沙)


以下はゲーム My Merry May with be のネタバレを含みます。May部分の感想にもMaybeネタバレが入っているのでwith beを全クリした方だけご覧になってください。
ネタバレなしの感想・攻略情報はこちら →2010/3/25 My Merry May with be PSP版 本日発売!

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タグ: Qtron MyMerryMay

平らな山なら得意なんだけどね

2010/4/23 わさドラ のび太の遠足サバイバル の感想です。

新OPいいですね!
大長編の総集編みたいです。冒険してるな、という感じ。
最後のみんなで手をつなぐところは大山ドラ渡辺OPを思い出しました。


のび太の遠足サバイバル(原作:44巻 おれさまをグレードアップ)
脚本 小林英造/ 絵コンテ 安藤敏彦/ 演出 八鍬新之介/ 作画監督 吉田誠・田中薫

今年度最初の放送はコミカルなお話。ドラえもんっぽいギャグじゃないけど、まあいいか。
安藤さんはこうでなくては困る。

しかし、ちょっとスピード感・緊迫感が足りない。
ギャグ系とはいえ危険な冒険話なのに先が気になるということがなかった。
作画陣頑張って!

川に追い詰められたときや鳥につかまって飛んでいるときの見せ方、そのほかしずかちゃんを中心に森を回して見せるとかおもしろい演出はあったんですけどね。


・遠足
原作ドラってもしかしてクラスでイベントとかない?
(藤子作品全般にいえるかな)
わさドラだと「熱血! のび太の運動会」(2009/11/6)があります。(これも安藤回か)
これからもちょくちょくあるのかも。

・出木杉くん登場
わさドラ出木杉くん、原作の微妙に超然とした雰囲気がなく、ちょっと気取った感じがしてあまり好きじゃないです。年相応の子どもっぽくはありますが。
意見が分かれるところでしょうか。
しかし今回出木杉くんいらないんじゃない?
クラスみんなの行事、ということで出したのか。

・グレードアップえき
巨大化する道具ではないと思うのだけど。

・野生のサル
のび太そっくりめがね猿。
いやそんなこと言う前に、サルは本当に危ないので出会ったら素直に弁当渡して逃げましょう。

・青い鳥
やはり幸せを運ぶ鳥。
こちらが忘れたころに恩返しってなんかいいね。

・オチ
GJ.


ドラえもん・えかきうた
ラストの絵はCD『ドラえもん うたの大行進』のジャケットがベースです。
そしてキャンパスに描かれている(右上を除く)7つの絵は原作の表紙のドラを抜き出したものです。
左上から順に 28巻, 18巻, 25巻, 11巻, 29巻, 30巻, 19巻。


来週4/30は「呪いのワラい人形」「細く長い友だち」です。
あのひも好きですよあのひも。

あなたは、ロボットです with My Merry May, After Rain

私は鉄人兵団ですばらしいと思った点が一つあります。

それは、リルルを最後まできちんとロボットとして扱い通した点です。

最後にリルルが消えていく際の言葉は「今度生まれかわったら……、天使のようなロボットに……」
です。

天使のような「ロボット」ですよロボット。
メカトピアのロボットにはない「複雑な心」を彼女は知りました。
きっとうらやましくも思ったんだと思います。

でも、「人間になりたい」なんて一言も言いませんでした。
ここが藤子F先生本当にわかっている。

私は思うのです。ロボットが人間になりたいだなんて思うのかと。
そんなの人間の傲慢じゃないかと。
ゆえに、アシモフ博士の「バイセンテニアル・マン」(映画『アンドリューNDR114』の原作)
の後半は好きじゃありません。


ロボットに対して、おまえは人間として扱うというのはロボットに対する差別です。
人間は人間、ロボットはロボット、それをきちんと認めたうえで共存というのは成り立つものだと思います。

ドラえもんの世界が、生まれ変わったメカトピアのロボットと地球の生物とが共存できるような社会になっているといいですね。


書ききれなかった部分を一点だけ。
いずれ実用化されるかもしれない量子コンピューターを使えば、「心」を再現できる可能性があるとかないとか。私は詳しくないので説明できません。興味のある方は調べてみてください。


最後に、もういちどお聞きします。
ロボットに、心はあったほうがいいと思いますか?


ということで鉄人兵団リメイク騒ぎへの便乗記事……ではなく、My Merry May のPSP移植が決まったときから、発売に合わせてぜひこれを書きたいと思っていたのです。
MMMは本当に私の価値観そのものをぶっ壊してくれたゲームでした。

MMMをプレイされた方なら、私が影響受けすぎということがおわかりになると思います。
リスペクトの気持ちを込めて、すべての題名に「with My Merry May」とつけさせていただきました。
ライターのQ'tron長井知佳さん、西川真音さん、本当に名作をありがとうございました!

あと、Memories Offの制作者の皆さま、勝手なことしてごめんなさい。


参考
「バイセンテニアル・マン」
『聖者の行進』(アイザック・アシモフ, 池央耿訳, 1979, 創元SF文庫)に収録。

私よりも前にドラえもんの心問題に触れている方がいらっしゃいました。こちらも参考に。
空気を読まない中杜カズサ http://d.hatena.ne.jp/nakakzs/20070424

(こちらのブログの「セワシには自我がない?~『物体瞬間移動機』は魂を殺すか」ってあのゲームみたいだと思ったらすでに指摘されていた。MMMファンならわかる方はそれなりにいるはず)


ドラえもんとMy Merry May 関連記事まとめ
ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May
ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May, again
おまえもロボットだろ! with My Merry May, ~それから~

My Merry May 関連記事
2010/3/25 My Merry May with be PSP版 本日発売!(ネタバレなし感想)
それは、最後まで残酷な物語 My Merry May with be ネタバレ感想(ネタバレ感想)
My Merry May with be PSP限定版レビュー
My Merry May と中国語の部屋

鉄人兵団関連記事
鉄人兵団のオチは反則

おまえもロボットだろ! with My Merry May, ~それから~

鉄人兵団でドラえもんに違和感をもった方はいませんか?

このヒト、ロボットに対して容赦ありません。ぶっ壊しています。
映画では「来たなー、ロボットども!」とまでおっしゃってます。
リルルにもあまり好意をもっていないようです。
ロボットという点では仲間なのに。

さらに、ジュドの脳改造というとんでもないことまでしています。
(人間でたとえるとどういうことになるのか考えてみてください)


なぜ、ドラえもんはメカトピアのロボットに容赦しなかったというと、答えは簡単でドラえもん(=ロボット)は人間のパートナーだからです。地球で生きる一員なんです。
おそらく、地球のロボットが襲いかかってきたとすれば、さすがのドラも躊躇したでしょう。

ドラえもんの世界では、あまりに自然すぎて気付きづらいのですが、これって凄いことですよ。
人間が「違う」ものを排斥するのは、エスパー魔美なんかでもわかる通りです。
ましてやロボットは人間が造ったもの、一段下に見たっておかしくありません。
これについてはMy Me(略)


大長編ドラのテーマに「他の生物との共生」がありますが、『ドラえもん』という作品自体にこのテーマが包含されていると思うのは、……たぶん私の考えすぎ。ドラえもんはギャグ漫画。

次回はリルルについて補足。次で終わります。

次回
あなたは、ロボットです with My Merry May, After Rain

過去の記事
ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May
ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May, again

My Merry May 紹介記事
2010/3/25 My Merry May with be PSP版 本日発売!

Monochrome -モノクローム- PSP限定版レビュー

My Merry Mayと同じく限定版の付属品についてレビューします。

公式サイト:http://www.cyberfront.co.jp/title/monochrome/index.html

まずはブックレットについて。

構成は次のようになっています。
キャラクター紹介
攻略フローチャート
しまぞうさん&高瀬伸さん対談インタビュー(2ページ)
アンソロジー4コマ漫画(MALINOさん)
書き下ろし小説(日暮茶坊さん)

・キャラクター紹介
軽めの紹介文と表情集(設定画)が載っています。表情集は過去に出版されたビジュアルファンブック・設定解説ファンブックにあるものと同じなので、持っている方は必要ありません。

あと、初プレイの方はこの紹介を見ないほうがいいと思います。ネタバレがあります。
(ネタバレ→)悠斗・怜里・深雪・涼太・執行部が載ってます。

・対談インタビュー
あまり興味深い話はありませんでした。しまぞうさんの好みのシーンの話なんかは、マイメリの影響もあるのかな? と思ったくらいです。あ、お二人の仲がよろしいことはよくわかりました。

高瀬伸さんのプロフィールに「サイバーフロント所属」とありますが、3月にお辞めになっているのでこの記述は間違いです。まあ、発売の直前でしたからしかたないと思いますが。

・アンソロジー4コマ漫画
全部で5つの話です。
デフォルメされたキャラクターがなかなかかわいい。特にクリスマスツリーになった雛水とか。担当のMALINOさんはビジュアルファンブック(エンターブレイン)で長井知佳さん書き下ろし小説のイラストを当てた方でもあります。

・書き下ろし小説
小鳥にパンをあげる遊羽。そのとき、怪我をした鳥が現れて……。
シリアスな話です。担当は本編の一部シナリオを担当した日暮茶坊さんです。

BGMコレクション

阿保剛さんの曲は全曲収録されています。問題ありません。ただし、OP・ED・挿入歌は収録されておりませんので、必要な方は『モノクローム ヴォーカル集』で補ってください。OP曲「ANGELIC MAZE」のフルが聞けるのはこのCDのみです。

こんなところです。
個人的には、ブックレットに期待して買うほどのものではないかと思います。しかし、BGMは名曲揃いですので、以前出たサントラを持っていない方はぜひどうぞ。

関連記事
2010/4/8 Monochrome -モノクローム- PSP版 本日発売! (ネタバレなし感想)
まだ人間じゃない Monochrome -モノクローム- ネタバレ感想 (ネタバレ感想)
タグ: Qtron

2010/4/8 Monochrome -モノクローム- PSP版 本日発売!


神様はいないんじゃない……いるけど、ただ残酷なだけ……
(by 椿梨沙)


My Merry May with beに続き、また名作が来ましたね。
あのMonochrome -モノクローム- です。
公式サイト http://www.cyberfront.co.jp/title/monochrome/index.html

とりあえず鬱系の音楽好きな方は絶対限定版買ってサントラ手に入れるように!
以下、軽めのネタバレなし感想です。(PS2版)


とにかく雰囲気がいい雰囲気が。
演出・美術・BGMが一体となって独特の雰囲気を創り上げています。

特に、阿保剛ファンはプレイ必須。
私のプレイした中では阿保サウンド最高峰です。
もしかして阿保さんってダークな音楽創らせれば日本一だったりする? と思ってしまいました。

ちなみにMMMディレクターしまぞうさんがディレクター・原案を担当、
Q'tron長井知佳さんも一部シナリオを担当しています。
しかし理屈で訴えるMMMと違って、感情に響く話かもしれません。
(MMM好きな私としては理屈抜きの設定が矛盾を生んでいて、結構気になりました。
それはネタバレ感想にて)


欠点としては、謎を多く残して終わるというのがあります。
そういうのが嫌いな方はやめたほうがいいかもしれません。
Remember11のように未完といわれるほどではありませんが。
(ちなみに私はRemember11大好きなタイプ……)


あと、重大なことなので注意しておきます。
PS2版Monochrome、文字が小さくて14型ブラウン管テレビでプレイするのは不可能でした。
(実質画面サイズ:23cm×32cm コンポジット接続)
視聴距離70cmくらいでもきついです。
しかたがないので私は24インチモニタ(DELL U2410)でプレイしました。
(実質画面サイズ:33cm×41cm コンポーネント接続)
テレビが小さい方はご注意を。


とりあえず、公式サイトのゲーム画面を見て気に入った方はやってみてはいかがでしょうか。
全体的にはギャグ少なめのシリアスな話です。


おすすめ攻略順

花織or紗耶香→千歳→遊羽→雛水→梨沙

というか厳重な攻略制限がかかっているのでこれ以外できません。
個人的には、ストーリーとの関わりが薄い花織を最初に攻略するといいと思います。
選択肢が少なめで、一つのミスで他ルートに入ることがあるので攻略サイトをご覧になることをおすすめします。

攻略サイトとしてぐるぐる☆ちょっぷさんを紹介しておきます。
http://www.material-book.net/game/monochrome/index.html

つまずきやすいポイントは
千歳ルート以降に入るとき、12/3 The past ache で事故のことは必ず説明してください。
雛水ルートは12/25 Time of the heart から攻略サイトを見てください。かなり条件厳しいので。
梨沙ルートは12/29 Advent で「義姉さんと交代する」を選ぶことで確定します。


関連記事
まだ人間じゃない Monochrome -モノクローム- ネタバレ感想 (ネタバレ感想)
Monochrome -モノクローム- PSP限定版レビュー

タグ: Qtron

ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May, again

鉄人兵団って実はまだまだ掘り下げることができる作品だと思うのですよね。
この作品には、おそらくあえて触れられなかった大きな穴があるからです。

それは、「心」とはなにか? ということです。


リルルは人間の「複雑な心」に触れて「迷う」わけです。
でも、この「迷う」という行為は「複雑な心」があるから存在するのだと私は思います。

……ほら、なんだかおかしいですよね。
なぜリルルは迷うことができたのでしょう。
そもそも、心の「ゆらぎ」とでもいうものはロボットに存在しうるのか?
しうるとすればそれはなんなのか?
そして、それはあっていいものなのか?


このへんもっと粘着質に描写すればさらなる名作になりうると思います。
地球のロボットドラえもんの心も合わせて描写させるとさらに完璧。
……腕のあるライターが必要だし、全部で3時間か4時間くらいかかりそうですけど。

と言いつつ、ドラの心については、『ドラえもん』という作品でそういう風に描写するのはタブーでしょうね。
基本的にドラ=ヒトが前提の作品ですから、そこに触れると『ドラえもん』じゃなくなってしまうかと。
でも、リルルみたいな他の星のロボットならまだいいと思うんだよなあ、なんとなく。


鉄人兵団ってロボットに「あたたかい心」をつけて解決するわけですが、
ちょっとズレているような気がします。

鉄人兵団のテーマの一つは「人間の心の複雑性」と私は取ってまして、
「人間のあたたかい心」ではないと思うのです。


人だって「あたたかい心」をもっていても(?)、
状況によって他人(や他の生き物)を意図的に傷つけることがあるわけで。

テーマを象徴する言葉が「ときどきりくつにあわないことをするのが人間なのよ」なのかと。
現実として、ロボットにあたたかい心をつけた、これで天国になる! となるかはちょっと疑問です。

(そもそもタイムマシンオチ自体、私は認めません。これについてはまたいずれ。
→ 2010/4/27 記事作成しました 鉄人兵団のオチは反則



似たような作品に『ロボット王国』がありますが、
これは鉄人以上に「感情」というものに触れてなさすぎます。
ロボットから「感情」を無くせと言われてもそもそも「ロボットの感情」って何? という。
まあ、感情のあるロボットが自然にある『ドラえもん』だからできた作品とも言えるかもしれませんが。


そもそも人の「ゆれる心」だってそんなに高尚なものではないかもしれませんけど。
脳科学に詳しいわけではありませんが、発生する物質の作用で怒ったり悲しんだりするわけですし。
科学の発達でそのへんが自由に操れるようになったらと思うと怖いですね。
(麻薬とか使えば今の科学の段階でもある程度は……やっぱり怖い)


このあたりを考えたい方は、しつこいですがMy Merry May 特にMaybe リース・鏡シナリオを。
MMMのライター西川さん、また何かSF系やらないかな。
(でも、羊の方舟はちょっと微妙だったか……)


別に鉄人兵団じゃなくていいですから、ロボットの心について迫った作品創れませんかね。
バリバリのハードSFになってしまうか。
娯楽作品にならなくなるか。
『ドラえもん』にならなくなるか。
無理か。
無理なのか。
いいじゃない緑の巨人伝でいろいろぶっ壊した前例があるんだし

(MMMは全然売れなかったからなー。求められていないのかな、こういうの。
でも、MMMは今でも一部マニアックなファンがついてるイメージがあるけど。たぶん私もそのひとり)



補足的にもう少し鉄人関係の記事を続けます。
この記事の最後に、リルルが「迷う」ことができたのは地球のロボット用の薬を使ったからだと夢の無いことを言ってみる。

次回
おまえもロボットだろ! with My Merry May, ~それから~

以前の記事
ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May

My Merry May 紹介記事
2010/3/25 My Merry May with be PSP版 本日発売!

ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May

突然ですが、ひとつ質問をします。


ドラえもんに、心はあると思いますか?


ドラえもんってロボットなんです。機械なんです。
ですから、思考するのもコンピューターがやっているはずです。

なので、外部からの刺激に対して、
コンピューターが判断して適当な反応を返しているということになりますね。


ということは、

ドラえもんがのび太を愛するのも、

のび太のことを心配するのも、

のび太のために泣くのも、

コンピューターがいろいろ取捨選択した上で選ばれた反応にすぎないはずなんです。


質問を変えましょう。

ドラえもんに、心はあったほうがいいと思いますか?



この問題を考える上で役立ちそうな作品をとりあえず挙げておきます。

『My Merry May with be』(サイバーフロント)
公式サイト http://www.cyberfront.co.jp/title/mmm_withbe/index.html
2010/3/25 My Merry May with be PSP版 本日発売! (ネタバレなし感想)

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(フィリップ・K・ディック, 浅倉久志訳, 1977, ハヤカワ文庫)
明らかにMy Merry May の元ネタです。
ブレードランナーという題で映画化されていますが、心という問題を追ううえでは原作をお薦めします。
ブレードランナーも良作ですので、興味のある方は映画もどうぞ。

あとはジョン・サールのたとえ話、「中国語の部屋」 これもMMMの元ネタと思われます。
(哲学的な何か、あと科学とか http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/doc/chugokugo.html

意外と藤子F作品にこのへん扱ったのないような……。
SF短編の「マイ・ロボット」くらいかな?
(この作品はMMMのヒロイン、レゥにつながるところがあります。元ネタだったりして)


続きます。次は、鉄人兵団に絡みます。

次回(『ドラえもん のび太と鉄人兵団』のネタバレを含みます)
ロボットに心はあると思いますか? with My Merry May, again

ところで、ドラが「ぜったいにいじるなよ! さわるなよ!」と言って道具をほったらかすのって、
バグですよね? きっとそうなんですよね!?


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以下は、この場をお借りして私信です。

2010/2/14に亡くなった浅倉久志さんへ。
私にディックを教えていただきありがとうございました。
まだ読んでいない作品も、忘れてしまった作品も多いので、これからもお世話になります。

早川書房さん、『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』再販お願いします。
早くしないと古本で買ってしまいます!

Appendix

プロフィール

shui

Author:shui

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