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ドラえもん あやとり世界の王様に

2010/11/19 わさドラ あやとり世界の王様に の感想です。

あやとり世界の王様に(原作:15巻 あやとり世界)
絵コンテ 渡辺歩/演出 今井一暁/作画監督 丸山宏一


読売のテレビ欄できょうのアニメドラについて少し書かれていてびっくりした。しかし、魔美とかそんなに騒ぐこと? 小池さんとかみつ夫さんとかいままでたまに出てなかった? というか私はそんなことどうでもいい

今年初渡辺さん。ということは大みそかはやらないのかな。新鉄人兵団か何かやってるんだろうか。年に一、二回の仕事で暮らしていけるとは思えないんですが、他に何やってるんだろう。キャラデザ? さらなる裏方?

あいかわらず脚本書かずに直接コンテの模様。やたら動くのはそのせいもあるのか。いちいち大げさな演出が楽しい。後半の絡みは少し長すぎのような気がするのと、オチが微妙なのを除けばきょうは楽しすぎる。

もしもボックスって、ドラえもんのSF性を象徴する道具ではないかと思う。もしもこんな世界になったら、人々はどのような変容を遂げるだろう、どんな考え方をするようになるだろう、ということを想像するのがSF. つまりドラえもんは立派なSF.

もっとも、描き方はかなり適当だけど。人々が(特に理系の)勉強しなくなったら車なんて走ってるわけないんだけども! それどころか食料の大量生産なんかも難しくなってくるんですけども! 

原作のオチはドラは指ないからあやとりできないってオチだけど、実際手先が求められる作業は指先一本失っただけでも致命的になり得るし、そういう問題多そうな世界はどうなのよ。そのへんには突っ込まないのがお約束ですか? よし、誰か長編小説であやとり世界描いてみて。

あやとりはたしかに役に立たないかもしれないけど、手先の器用さのようなところを評価してこの職業に向いているのではとか考えることは大事ではないかと思ったり。あと、折り紙やお手玉が認知症の予防になるとも聞くからあやとりにも同じことは言えるのでは。

まあとりあえずのび太空気読めと。特にママなんて洗濯物をかかえてるんだぞ。「なんだちっとも感心しないなあ。わー教えてーとかなるかと……」なんて思うのび太は甘い。この作品ドラえもんやFに関係あっておもしろいよ! とか言っても反応がさっぱり無いのがこの世界。My Merry May おもしろいよー、このSF小説おもしろいよー、わー教えて。そもそも皆が皆そういう反応したら怖いけどね。

・この猫、ひもが好きなのかしら
いつもよりも猫がリアルで驚き。特に意味の無い演出と思ったら伏線だったか。どうでもいいけど、SFファンって猫好きが多いらしいよ。私はそうでもないけど。え、犬? 犬は勘定に入れません。
……わかってますよ! シマックが犬SF書いてますね。絶版で読んでないけど……。

・どういう試合になると予想されますか? →あー、します。 →すると、チャンピオンが断然有利ですかね。→どうでしょうね。→終わるまでわからないと。
解説になってない! もっとも、私はアナウンサーの後ろでポーズとりまくりの男の子が気になってしかたなかったんだけど。最後にはクマのぬいぐるみになってて笑った。

・なんだただの川じゃない。→あれこそ芸術ね。さすがプロは違う。→どう見てもただの川だと思うんだけど。
ここは皮肉で取っていいのかな。権威ある存在のすべてに無理やり意味を見いだすとかあるある。会話が成立してないのはさっきの解説と同じか。

ロボットクイズ5
演出 鈴木洋介/作画監督 田中薫/原画 田中薫・関三恵子


あいかわらずあやとりを見てもらえなくて、無理やり見させようとする子どもなのび太くん。でも、「ねえねえなんだと思う?」と聞きまくるピッポもなかなかいい勝負。意外と良いコンビになれるのではないか? 暗い物語のアクセントとして働いてくれるといいのですが。もっとも、2人よりもザンダクロスのほうが毎回かわいいのは問題があると思います。えー歴史改変でピッポもザンダクロスも消えちゃうのかわいそう。……なんかリルルなんてどうでもよくなってきたぞ!

次回12/3の放送は「恐怖のジャイ子カレー」「上げ下げくりであとまわし」です。
じつはおいしかった! というオチを予想します。でも、料理は見た目も大事だと思います。

元Q'tron西川真音 作品リスト

元Q'tron西川真音さん担当作をまとめておきます。青字はメインを務めた作品です。

Memories Off 2nd から零と羊飼いまでの情報は西川さんファンサイト『真実の音』(現在は閉鎖)を参考にさせていただきました。ありがとうございます。

また、Q'tron全体(主に長井知佳さん)の作品リストはこちらです →Q'tron制作実績:シナリオライターズ Qtron

2001
Memories Off 2nd(希) 佐々木智宏(当時Q'tron所属)と共同

2002
My Merry May(レゥ・リース・たえ・みさお)
Erde ~ネズの樹の下で~(ヨーコ・リオウ・エナ) 原案:長井知佳

2003
My Merry Maybe(リース・鏡・穂乃香)

2004
シンフォニック=レイン(全キャラ) 原案:貝阿弥範明

2005
My Merry May with be(追加シナリオはすべて長井知佳担当)
羊の方舟(全キャラ)

2007
To Coda『雨の終わりに』シンフォニック=レイン コミックアンソロジー収録)

2008
零と羊飼い

2009
ウソツキと犬神憑き(彩紀・芙蓉・百夜・犬彦と予想)
カラーフェード工画堂オムニショップで取扱)

2010
白銀のカルと蒼空の女王(ミルスキ)

2012
リトルウィッチ パルフェ 黒猫魔法店物語


データについて補足。『真実の音』さんのデータを完全に使わせていただいているのは、『Erde ~ネズの樹の下で~』『My Merry Maybe』『シンフォニック=レイン』です。西川さん本人にうかがわないとわからない情報がたくさん載せられていたサイトだったので、おそらく間違いないと思います。(写真まであった)

ほかの作品のデータについては
Memories Off 2nd・羊の方舟→本編エンディング
My Merry May→『My Merry May ビジュアルファンブック』 p49
ウソツキと犬神憑き→工画堂Twitter
白銀のカルと蒼空の女王→オフィシャルブログ
を参考にしました。

文句なしおすすめ。
My Merry May with be
シンフォニック=レイン

西川ファンなら。
Memories Off 2nd
Erde ~ネズの樹の下で~(マイメリファンはエナを強く推奨)
羊の方舟
零と羊飼い

雰囲気が気に入れば。
ウソツキと犬神憑き(サブストーリーが割と西川さんっぽい)

王道が見たい!
白銀のカルと蒼空の女王

To Coda・カラーフェードは未読です。

西川信者の私が好きな順は
My Merry Maybe>S=R>My Merry May>Memories Off 2nd>Erde≧羊の方舟(零と羊飼い)>ウソツキと犬神憑き>白銀のカル

ですね。西川分を評価せずに純粋にストーリーで評価するならウソツキとカルがメモオフとちょっと上か同等くらいです。ここ2作は西川分が薄くてちょっと不満。でも一般的に受けるのは絶対こっちだろうから、しょうがないか。

ところで西川ファンって全国に何人いるのだろうか。西川さんの作品全部プレイしてます! って方ネットで探しても見たことないんだけど。そもそもErdeとかプレイ人口が何人いるか……。マイメリ~S=R時代は結構ファンがいたと思うんだけどなぁ。

羊の方舟(零と羊飼い)の感想もそのうちいつか軽く書きます。白銀のカルは……普通すぎて書くことありません。ストーリー目当てで定価購入はちょっと薦められないかな。絵はすばらしいです。あれ、中古2000円切ってる。2000円なら元は取れますよ。
タグ: Qtron MyMerryMay

その改行、ちょっと待った

『今をトキめかない』さんの記事を読んでいて、前に気になったことがあったのを思い出しました。ということでいまさらながら、ブログデザインの話:今をトキめかない にTBいたします。なんか微妙に批判めいてますが、そういう意図はなく、単にサイト管理者の皆さんに知っていてもらいたいこと。

少し気になったのは改行の話。私も初めのころは、ちょくちょく改行入れていたのですが、いまはやめています。それぞれの表示環境によって自動改行位置は違うので、あまり意味ないんじゃないかと思いまして。人によって違うものに文字サイズがあります。

2010/11/13の記事の一部をちょっと変えて、私の環境で文字サイズ中と最大表示したときの画像をアップしてみました。(ブラウザはSleipnir2, 24インチモニタ解像度1920x1200)

まずは中。

mojityu


自動改行はありません。

次は最大。

mojidai


最後から3字目の「ん」で改行されているはずです。春巻きさんが挙げていらっしゃる改行の<例>ですけど、文字サイズ最大にすると、2つ目の<例>の「当時未収録の~」の文が途中で改行されてしまって「※今ならこれくらいいける」の意味がわからなくなってしまうと思うのですがどうでしょう。『今をトキめかない』さんの字は私の環境の中サイズだと小さめなので(私も人のことは言えない)、目が悪くて大きくされている方もいらっしゃると思うのですが。

特に携帯は一行が狭いので、改行しすぎると、最悪な場合一文字で改行が連続する場合もあるのではないでしょうか。こちらで携帯で見づらい例を挙げられています。 →改行を勧めるブログ文章術を妄信してはいけない:ekken

ということで、改行を多用する方はもう少し考えられては、というお話。別に『今をトキめかない』さんだけの話ではなくて。決してするなと言っているわけではないですよ! ただ、パソコンで読んでいるという点は同じでも、人によってそれぞれ見え方が違うということは知っておいた方が良いかと。知ってて改行するぶんにはその方の趣味ですので。

ちなみに私は見る側としては改行は少ないほうが好みだったりします。でも、それほどこだわりはありません。それ以上に文字サイズ固定のほうが勘弁。 →フォントサイズを固定するな!? 後悔しないためのWebデザイン:Web屋のネタ帳

ちなみに携帯の環境はこれでチェックすると便利です。 →サイトビューワ - goo モバイル

私もさっき言ったとおり解像度1920x1200という結構少数派らしい環境にいるので、皆さんの表示が崩れていのに気づかないこともあるかもしれません。そのときはご連絡ください。ちなみに、書評記事で文字サイズを大きくすると、表紙画像の横の文章が崩れることがあるというのは、あきらめてください。私があきらめてます。

せっかくなので春巻きさんに対抗して私が利用しているFC2の紹介もします。

FC2の良いところは広告がほとんどないことです。(経営大丈夫なのか) ただし、記事内にGoogleの広告を表示させる代わりに「アカマイの高速コンテンツ配信システム」(FC2総合インフォメーション)を利用してブログを早く表示させることができます。私はテキスト中心で重くないのでオフにしておりますが。

ただ、この広告についても最近ウェブリブログやエキサイトブログで無料版が広告強制表示になりましたし、今後はどうなるかわかりません。そもそも広告費による無料サービスはどこも行き詰まってきているのかも。

あと、閲覧者として便利なのはカテゴリ・タグ別RSS配信。無いところも結構あるようなので。ドラえもん関係の記事しか読みたくないという方はこちらを読んで設定してください。→FC2ブログのカテゴリ別のRSSを利用者に使ってもらう:ネットレビュー

FC2の悪いところは、引用タグが携帯で無効なことです。(他にも無効ブログはあるようですが) かなり困ります。携帯の方に引用の要件満たしてないと勘違いされたらどうしようと。あとはひとつの記事を複数のカテゴリーに入れられないところ。結構ドラえもんと My Merry May ネタかぶるんですよ。現在はタグで代用してるのでそれほど問題ではないですが。

ウェブリブログも褒めようか、と思ったのですが特に見つかりませんでした。テンプレートの記事別チェンジくらいです。しかし私はそこにこだわりはないです。ごめんなさい。

文句ならありました。しかも2つ。

まず、Javascript無効にするとレイアウトが崩れることです。たまにわけありでセキュリティ堅めにしてWWWをうろついているときにウェブリブログがひっかかると気になります。春巻きさんがこだわっていらっしゃるせっかくの固定幅も無効! (ちなみに当ブログをJavascript無効で見ると「ユーザータグのリスト表示」が崩れるのはプラグインの仕様です。あとここの横幅は800pxなんですが大丈夫かなぁ)

あとは……たぶんこんなこと言うのは私だけでしょうが、ブログ気持玉。ワンクリックで気持ちを伝えようって趣旨はもちろん良いんですが、

なるほど 驚いた 面白い ナイス ガッツ かわいい

↑の全部があてはまるとき、どれ押せばいいのかわかりません! 6回押していいですか?

ドラえもん しずかちゃんと温泉へ行こう/ドラえもんだってママがほしい

2010/11/12 わさドラ しずかちゃんと温泉へ行こう/ドラえもんだってママがほしい の感想です。

牧野修「逃げゆく物語の話」を読んですげーすげーと興奮気味の私に見られるきょうのドラは不幸だと言っておく。冷めないうちに、『ゼロ年代日本SFベスト集成(F)』をとっとと薦めておきます。すこし・ふしぎな話を集めたと編者の大森さんが言うように、Fっぽい話もいくつか。最近の大森さん当たりまくり。

SF読んだあといつも思うこと。ドラえもんを楽しく読むためにはSF読んだほうが良い。と言うと、他のマンガ読まないとか、落語知らないとか、みたいな突っ込み入れられそうなので強くは言いませんが。でも、ドラえもん「だけ」読んでいてはダメというのは真理だと思う。 

Q'tronシナリオ『クラシックドラマCD くるみ割り人形』は買ってみよう。シナリオがQだからとか、声優が有名だからではなく、新しいものに触れる良い機会だから。

前にSF読んだけどダメって方がいたら。もしかしたらSF自体に苦手意識があるんじゃなくて、翻訳小説が苦手なのかも。特に昔の翻訳は結構読みにくかったりします。国内SFや最近の海外SFを読んでみるのもいいかもと勝手にアドバイス。私も最初、翻訳小説苦手だったので。あと、あくまで個人的な経験から言うと、評判高い古典は地雷が多いと思う。アシモフ・クラーク・ハインライン・ブラッドベリあたり要注意。いや好きな作品ももちろんあるんですが。

とSF講義を終えたところで。きょうのドラおもしろいじゃないか!

しずかちゃんと温泉へ行こう(アニメオリジナル)
脚本 相内美生/絵コンテ・演出 宮下新平/作画監督 吉田誠


話自体は全然違うけど、なんか微妙にいろいろなところからパクってないですか!? そして、どんどん温泉が見つかるあたりご都合主義練馬区の不思議。

でもそんなのはささいなこと。しずかちゃんがかわいい。さすが主役回。きょうはこれがすべてだ。しょっぱなからおふろ入ってるよ! そのあとの泣いた横顔でノックアウト。

空き地温泉大歓迎ー! の皆と、しずかちゃんの後ろ姿がなんかおもしろい。あれですね。『しずかちゃんの心の秘密』できみの大好きなやきいも! とせっかく隠していた秘密を遠慮なく暴いたときみたいな。「きっと人目につくところはいやだったんだよ」と察しているあたり、このときよりは成長してる! それとおまわりさんは冷静すぎ。空き地で風呂にはいっちゃいかーんって、そもそもそういう問題じゃないでしょ。

オチはあいかわらずのぞかれて終わり。基本的にしずかちゃんにプレゼントしてあげる! はうまくいかないのである。ところでのび太のゼリー風呂が固まって出れなくなったあたりはカチンカチンライト。というかなんでゼリーに入る必要があるのだ。気持ちいいのかな? ドラさんもあきれてないで。あなたのせいでしょ!


ドラえもんだってママがほしい(アニメオリジナル)
脚本 富永淳一/絵コンテ 誌村宏明/演出 松村樹里亜/作画監督 三輪修


なんかタイトルおかしいよ! ほしくてつくったんじゃないよ! そもそも、「のび太くんには口うるさいママが必要だー!」ってママをつくった目的それかよ! 普通はもっと違う目的のような気もするが。そんなこと考えてるからのび太にハメられるんです。

まあ、ドラにはママがいないからたまにはこういうのもいいんじゃない。うちは三人家族よ。……あれは単なるギャグの一種というのが作者の意図したところで、本気に受け取るべきではないと思いますが。

オフクローさんすごいママ。夜なべしてマフラーとかずいぶん前時代的な……。どちらかというと子どもより大人に需要ありそうと思うのはうがった考えだろうか。

しかし、なんかこういうドラちゃん初めて見たような気がするなぁ……。こういう、なんというか子どもっぽいドラちゃん。ドラは子どもだなと思えるあたり、やっぱりドラは子どもなんだなぁ。のび太の「保護者」にはとても見えない。こういうのって精神的に子どもだからこそ、ドラなんて反抗期! と思えるわけだし。視聴者にドラは精神的に大人キャラという印象があったら、むしろ(大人に対して)干渉しまくるママうざい! 寄りになると思うんですよ。

このママ―ドラの関係ってなにげに普段のドラ―のび太の関係に近いような気がする。とにかくなんか新鮮でした。機会があったらまた見たい。

8時間経つと消えるロボットとかそんなの造っていいのかと思ったけど、彼女たちにとってはそれが当たり前だからいいのか。8時間しか生きられないぶん時間の感覚が違うのかもしれないし。そんなこと言ってたら最初に見た人のママと思い込むのは倫理的にどうとか。ちょうどさっき挙げた『ゼロ年代日本SFベスト集成(F)』収録の乙一「陽だまりの詩」で、世界最後の人間の墓をつくるために生まれた女性ロボット(途中で心が生まれる)が出てきたけど、そういうことやっていいのかなーと思ったり。

・「思いっきりはねをのばすぞー!」→「ほんとにちゃんと勉強するのよ!」
絵が崩れていてちょっと驚き。作画レベル全体的に高かったからここはわざとか。ついでに「とっておきの高級ドラ焼きー!」のあたりの絵は、誕生日SP「決戦! ネコ型ロボットvsイヌ型ロボット」の「ネズミー!」の再来。

ここのママとのやりとりで、なぜか知らないけど、クレヨンしんちゃんの「あそびにいったらどうなるかわかってるわよね」(張り紙)→「こんなものはがしてやるー!」(ビリッ!)→「はがすな!」(張り紙の下に張り紙)を思いだした。アニメはあまり見てないからわからないけど、クレしん原作はものすごくおもしろいですよ。

・食材が散乱した台所
オフクローさんがドラに邪険にされたショックで狂ったんだと思ってめちゃくちゃ怖かったです。しかし、料理苦手なママってどこか間違ってないですかオフクローの制作者さん!


ロボットクイズ4
演出 鈴木洋介/作画監督 吉田誠/原画 山崎絵里・氏家友和・大石健二


しずかちゃん予想外の再登場で吹いた。

バイオリンを弾くロボット。ああ、また人間の価値が失われていく……と思った方はいないのかな。もっとも、演奏って解釈なんですよね。同じ曲でも歌手によって印象が変わるように、演奏も人によってさまざま。だから、おもしろいんだと思います。でも、見かけ上でも人しかできないことをロボットがやってるとなんか切ないな、と。私がネガティブすぎるのか。

「鉄人兵団のオチは反則」でも出しましたが、鉄人兵団のおすすめ考察記事を見つけたので紹介いたします。(コメント欄も必読)
非ニコマス:そして彼女は天使になる 大長編ドラえもん「のび太と鉄人兵団」について -すごろく妄想格納庫 (2が出る日まで)

もう私が鉄人兵団について語る必要無くなったレベル。私のまとまりのない思考を端的にまとめていただいたというか。まあ、まだまだ考えるけどね! 鉄人兵団にも「心」があるというのは同意です。


来週11/19の放送は「あやとり世界の王様に」です。
とりあえず、くだらなくて役に立たないことでも、「世界一」ってやっぱり凄いと思うんですよ。

ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選

ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)すばらしいですね、買いです。

SFマガジン創刊50周年記念 アンソロジーの2巻。1巻の『ワイオミング生まれの宇宙飛行士』は似たような作品でしかもやたら難しい作品が結構あって私にはついていけないところが多かったのですが、こちらは当たりでした。

SFをあまり読まない方もどうぞ。(というより私自身ライトSFが好きなので、薦める作品はだいたい皆さん読めるかと) シリアスな作品からロマンスな作品まで揃っています。タイムトラベル・リプレイ・ループ・奇想など、さまざまな種類の時間SFがおさえられているのも好印象。大森さんグッドチョイス。

テッド・チャン「商人と錬金術師の門」
未来の自分を見に行ったら、お金貯めてばかりで使ってないじゃないか! なんて金の使い方がわからんやつだ。俺が持っていったほうが未来の自分のためになるに違いない!

ってなんですかこのドラえもん。このあとの展開は全然違いますけどね。テッド・チャンはよくわからない作品も結構あって合わないと思っているのですが、こんな作品も書くんだ。でも、作品自体はまあ普通かな。

クリストファー・プリースト「限りなき夏」
再読。プリーストは好きですね。長編がなんかディックっぽいんですよ。世界が歪む感覚。戦争で酷い世界になって、一番幸せな形を保って凍りつくというのはそれはそれで幸せじゃないかと思ったり。バラード『結晶世界』でも同じことを感じたなぁ。悲惨な中の美しさに惚れるとでもいうのか。

イアン・ワトスン&ロベルト・クアリア「彼らの生涯の最愛の時」
イアン・ワトスン「夕方、はやく」

ワトスンはあと「世界の広さ」を読んだことがあるのみ。でも、この3作だけで私にはわかった。このひとどこか変だ。というかですね、死んでしまったバァさん、あ、いやおばあさんと恋愛するために時間旅行とかいう発想するひとはあまりいないのではないでしょうか。主人公若いんですよ? なのに相手おばあさまですよ。これだけでなんか笑える。私だけ?

ジョージ・アレック・エフィンジャー「時の鳥」
なんとなくアンダースン『タイムパトロール』 藤子ファン流に言えば『T・Pぼん』
旅行パンフレットを見て行き先をイメージして、実際見てみるとこんなんじゃなかった! というのは普通にあることかと。

シオドア・スタージョン「昨日は月曜日だった」
来たー大好きスタージョン。……再読だけど。スタージョンって文学的なディックだと思う。この作品もディックが書きそうだよね。というか一回はこの作品と似たようなこと思った人、結構いるのでは?

H・ビーム・パイパー「いまひとたびの」
こういう上手く行きすぎの作品は好きじゃない。まあ初リプレイ作品ということもあってしょうがないか。でも、時間SFはやっぱり「こうなることはわかってるのに!」っていうどうしようもなさが欲しい。私は「リプレイ」のほうが好きです。ただ、あれ無駄に長いんだよね……。

リチャード・A・ルポフ「12:01 P.M.」
ソムトウ・スチャリトクル「しばし天の祝福より遠ざかり……」

ということでこの2作が気に入った! とっても絶望的でいい! ループを繰り返し、やめたいのに自分の意志ではどうにもならない。そうか、ループするってことは死ねないんだな。そして、ループの輪の中に死が入っていたら何度も死ぬんだ。……怖いよ。

F・M・バズビイ「ここがウィネトカなら、きみはジュディ」
イーガン「貸金庫」+高畑京一郎『タイム・リープ』 アイデンティティ保てるのでしょうか。たしかに心も身体も自分ですが、そういう問題ではないような。


時間SFといえばなぜかロマンチックなものが多い印象ですが、それだけだと私には向いてない。私は鬱なのが好きなのですよ。しかし鬱なのばかりだと心がちょっとやっていけなくなるので、やっぱりいろいろな作品を読みたい私にはちょうどいいアンソロジーでした。そういう意味では特にイアン・ワトソンが良かった。こういうバカな作品はたまに読むと楽しい。純粋なエンターティメントとしてね。次の『ポストヒューマンSF傑作選 スティーヴ・フィーヴァー』にも期待です。

ところで時間SFといえば『たんぽぽ娘』はまだですか? いや私タイトルしか聞いたことないんですが、良く聞くのですごい気になってます。調べればストーリーなんてすぐわかるんだろうけど、実際に収録されるまで待つのもまた一興、とね。

タグ: 本・SF

シナリオってどんなもの?

シナリオは誰のもの?の続きといえば続き。「脚本」についてもう少しいきます。そもそもキャクホンって何? 小説とどう違うの? というお話。

まず、シナリオについて書かれたすばらしいサイトを紹介します。

1-1)シナリオが書かれる二、三の理由:アマによるアマのためのシナリオ講座

こちらをご覧いただくだけでも完成作品から脚本評価するのなんて不可能ということがわかると思うのですが(正直ここで終わりたいです)。

こちらで書かれている通り、脚本にはポイントがあります。それは、脚本は視聴者が直接お目にかかるものではなく、あくまで制作者の参考とするものということ。つまり

「やり過ぎない」「適度な処で止める」「でも演出や作画やその他作業工程における他のクリエイターさん達に、イメージを喚起させる取っ掛かりとして機能するもの」が求められるという事。
「小説と脚本」の違いと、更に曖昧な「キネティックノベル」@榊一郎:Togetter

解釈が一つに定まりすぎる脚本は演出にとって非常にやりにくい。完成品から完全に逆算できるようなそのような脚本はじつはあまりよろしくないのです。

逆に逆算できなさすぎる脚本もダメです。『アマによるアマのためのシナリオ講座』さんで挙げられている

彼は、実は悲しいと思ったが、表情にはそれを出さなかった。

こういう映像化できない文章は脚本に書いてはいけません。で、その疑惑があるのが小説家の真保さん。楠葉監督が真保さんの脚本を「ト書きが小説的で、うまく映像に起こしにくいんですね」『Quick Japan Vol.88』, p151)と評しているので言い方は悪いですが『アマによるアマのためのシナリオ講座』さんでいう「シナリオと小説の違いがわかってない」のではないですかね。

それで、以前にも引用させていただきましたが、こちらのようなことが起こるわけです。

アニメ画描きとしての訓練を受けてない脚本家の本は、文字で書かれた物として優れてても、画では表現困難だったり、意味のない表現である場合が多々出てくる。その時コンテや原画作業で一部を変えるとその後も連鎖式に変ってくる。
アニメで脚本を評価することのむずかしさ:Togetter

つまり、完成作品から真保さんの脚本を逆算するのは普段のアニメ以上に不可能。よって真保さんを批判するのはお門違い。批判すべきは真保さんを起用したスタッフ、もしくは真保さんのわかりづらい意図を読み切れるような天才ではない楠葉さん。


上でも言われている通り、演出していくうえでストーリーが最初の脚本と大幅に変わってしまうこともめずらしくありません。脚本家の細かい癖さえも、統括する監督や演出家がアニメ全体の雰囲気を統一するために変えてしまう可能性もあります。彼らの方針で脚本家の個性を残すかどうかは変わると思います。

アニメドラの個性は……少なくとも私にはわかりませんね。大野木さんがなんとなく特徴があるようなないような気がするくらい。演出家の個性のほうが強いかと。安藤さんとか。

……安藤さんのぶっとび回って脚本段階であんなのなのか、演出段階になってあーなるのかかなり気になる。

とりあえず脚本段階からだったとしても、貧乏バースデーみたいなぶっとび回が脚本家一人の独断で書けるわけないでしょ。読み会で何度も監督やプロデューサーのチェックが入るんですよ。もっと前の構成段階で入ってると考えたほうが自然。たまにはアニメならではのぶっとび回入れるってことでしょう。この回のときどこかで藤本信行さん批判見たような気がする。藤本さんお気の毒。


「やり過ぎない」脚本のイメージがつかないという方もいらっしゃると思うので、ここで私の大好きな"My Merry May"いきます。マイメリの脚本の何が良いって、声や絵が付くこと前提のスカスカの脚本なんですよ。これはライターが演劇出身なのも関係あるはず。(演劇では脚本と演出を同じ人がやることはめずらしくありませんね)

松岡由貴さんのあれはたぶんライターも予想していなかった奇跡のたまものだろうからこの際置いておくとして(しかし何度でも言う。マイメリシリーズのこのひとの演技はもはや異常)。声のトーンや、あるキャラが話しているときにその「隣」のキャラの表情を変えたりすることで心情を表す。地の文やセリフに頼っていない。

例を挙げます。

Bとばかり仲良くしている主人公にAがひそかに嫉妬するシーンがあるんです。(プレイヤーも二週目じゃないとわからない) 下のような雰囲気の会話が交わされます。

主人公:「喜べA、Bが来てくれるよ」
A:(微笑んで)「……やったー」

この「やったー」のボイスが微妙に棒読みなんですよ。しかも「……」とほんの少し間がある。小説ではもっと文章費やさなくてはいけない、しかもあからさまに書けない難しいところを、ひとことで演出してしまうんですね。

で、そのあとAが主人公と一緒に食事をするイベントがあってAは喜ぶわけですが、そこにBがやってきて3人で食事をすることに。食事中Aは喋らずにしょぼーんとした顔だけが映る、というわけです。

(誤解を招かないように言っておくと、AもBも普通にいい人です)


うーん。文章で説明するの難しいなあ。(そもそも文章で説明できないことだし……) とにかくマイメリは文章を書かずにキャラの心情を読み取らせるのが非常に上手い。

主人公:「ちょっと、外に出ます」
C: (微笑んで)「……わかった」

これだけのやりとりだけで、Cが「さっき帰ったDと話をするために外に出るのね、わかってる」と思っているということがプレイヤーに読み取れる。「間」が上手いので、わざわざ文章に書く必要がない。

マイメリは声優が微妙という批判があるゲームなのですが。声優の木村さんと大前さん、ついでに前田さんもたしかにあまり上手くない。でも、この3人の声オフでやったらマイメリの魅力は半減すると思ってます。(→声が必要な代表シーン:知ってるよ・求めて求めて・くっつかないよ) そう思わせるマイメリは、脚本が優れているとみていいかと。


えーと。ドラ系の方ついてこれているのでしょうか。不安だ。(そもそもマイメリのほうは以前ネタバレ感想で全部書いてるんだけど) ということでアニメドラからも。

「のび太の知らないのび太」(2010/5/28)でおまわりさんがお礼をしに来る直前、ママが怒りに震えているシーン。

ママ「のーびーたー!」
おまわりさん「あのー」
ママ「はい」
ママ「あ、あらーおほほほほごくろうさまでございます」

テキストに起こすとなんてつまらないんでしょうか。「はい」というものすごく高圧的なしゃべりがおまわりさんを委縮させてしまいました。この「はい」という部分は確実にこういう風に話すようにという演技指導が入っているはずです。なぜなら、ここは声が入らないと成り立たないシーンだから。

(どうでもいいことですが、最初ここの文章書くとき、「はい」(←ここ注目)と書こうと思ったのですが、「はい」と太字に強調しました。これも直接書かない演出の一種だなとちょっと思ったり)

原作に沿った、アニメの二次創作なんかを読んで、違和感を持った方はいませんかね。下手な人は心情描写や風景描写がやたら少なくて、会話だけで進んでいくんです。逆シナリオ化してそれを見せているに等しい。(これも、「シナリオと小説の違いがわかってない」人) そういうのってだいたいつまらないじゃないですか。そう、そのまま読んでもあまりおもしろくないのが脚本です。


もうひとつ脚本の重要ポイント。さっきの榊一郎さんより。

脚本は「声優さんの喋り」――実際に声に出して発音するの優先

マイメリのテキストでよく批判される「けれども」ですね。そう、このゲームのキャラたちは話し言葉で普通に「けれども」を使ってきます。普通は「けど」です。「けれども」は上手い声優さんが喋るぶんには気にならないんですが、一部あれな声優さんは……その、ちょっとね。

ほかにはマイメビやっていて「聞いていない」「見ていない」が気になった。どちらかというと「聞いてない」「見てない」のほうが口語的。


最後におまけにもうひとつさらに榊一郎さんより。

デキが良い作品(人気があってメディアミックスの対象になりやすい作品)は、しばしばその媒体での表現に最適化されていたりする

これはバッチリドラえもんに当てはまると思います。私が原作ドラの何を評価しているかというと、ギャグ、あの「間」、無駄のないコマ割り、完璧なセリフ回しです。あれをマンガ以外に移植するのは不可能。ちなみに私はドラのストーリー性をあまり評価してません。

前にも言ったけど、大長編は構成がイマイチ。短編で良くあがる「さようならドラえもん」や「結婚前夜」もそこまで凄いか? と個人的には思ってます。

(というかこれらの作品を評価できるのは、意外と原作ドラをたくさん読んでのび太というキャラをしっかりとつかんでる方しか無いんじゃなかろうか。基本一話完結マンガでそれはいいのか。私の高校時代の先生は、のび太としずかが結婚することすらご存じなかったのですが)

ならアニメ見なくていいじゃんとか言われそうですが、アニメだと原作関係無しでストーリー性を重視して見てます。今度は逆に原作のストーリー性の高い話で、短すぎてできてしまった空白にどんなものを詰め込んでくるのか楽しみなんですよ。自由度の高いアニメオリジナルはもっと楽しみです。

アニメドラスタッフがF先生超えられなくて悩んでるなんて話を聞きますけど、正直F先生なんかにこだわりすぎてほしくないというのが私の本音です。マンガに最適化された原作を真似てアニメを作っても、原作超えられないのなんてわかってます。そんなの最初っから期待してません。それよりも、アニメ独自の世界を大事にしてほしいです。そういう意味で私は原作ドラに縛られない渡辺ドラや寺本ドラが大好きです。


にしてもシナリオについて調べようと思っても高い本しか無いなか、このようなわかりやすいシナリオ講座を無料で公開してくださる方には頭が上がりません。

と思ったら『アマによるアマのためのシナリオ講座』さんご自分で

はっきり言って、僕は基礎知識を得るためだけでも10万円以上はかけました。それを無償で公開してあげるのだから、どんなにがんばっても大赤字の超ド級出血大サービスです。なんて心の広い奴なんだ僕って!(自爆)
第一章:シナリオの基礎知識 -アマによるアマのためのシナリオ講座

と書いていらっしゃる。私の代弁者でした。本当にありがとうございます。自爆なんかじゃありません。


とにかく私が言いたかったのは、脚本と小説は違う。特にアニメの場合、脚本家叩いたって意味無いよってことです。ということでアニメ感想系の皆さんは誤解を生まないために脚本が良いという言葉は使わないほうが無難。直接脚本を見て評価することができる内部の方は、ぜひ情報流して 私はストーリーが良いと評しておきます。これなら問題ない……はず。


参考に。本日の当事者マイメリの脚本担当、Q'tron長井さん執筆の関連記事。音声収録の際のライターの立ち会いについて書かれています。 →シナリオライターと声優~どうしたら仲良くなれる?~:シナリオライターズ Qtron

そういえばオリジナルMaybeのEDに「脚本 長井知佳」「シナリオ 長井知佳 西川真音」ってあったけどどう違うんだろう。長井さんがメインであることを示しているだけで深い意味はないのかもしれないが。with beのMaybeEDはシナリオ表記だけだったし。

この前、『想いのかけら -Close to-』攻略完了しましたが、表情変化が少なすぎて脚本読んでる気分……。(ノベルゲームってみんなこんなものだっけ?) 小雪の表情がもっと豊かならなぁ。同じクールキャラならマイメビの鏡さん最強じゃないか。細かい表情変化が良かったんだよね鏡さん。彼女含めマイメリの表情の豊かさはやっぱり魅力的。

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