Entries

ジェイムズ・P・ホーガン『造物主の掟』

造物主(ライフメーカー)の掟 (創元SF文庫 (663-7))ロボットの心がなんとやら。そんな難しいことどうでもいいじゃないおもしろければ! この作品のロボットは人間そのままで差別化がなされてない? やっぱりそんなのどうでもいいじゃない!

土星の衛星タイタンで文明を築き、中世そっくりの社会で生きる人間そっくりのロボットたち。中世の暗黒時代に縛られたロボットたちを救うのは、この星を訪ねてきた人間、科学、キリスト教! 人間ってなんてすばらしいんだぁぁぁ!

ああ、ゼロ年代の絶望感溢れた作品を読んでると、ホーガンの作品の明るさが懐かしい。

ということで去年お亡くなりになったジェイムズ・P・ホーガンのロボットもの。2008年頃からSF界はあれやこれやありましたが、まさかホーガン先生がお亡くなりになるとは予想外でした。その半年前には訳者の小隅黎先生もお亡くなりに。お悔やみ申し上げます。

詐欺な心霊術師がロボットたちを救う物語。あれです。これ読んだらきっと山本弘さんが怒ります。なんて疑似科学だと。ロボットたちはだまされやすくていかんと。

でも、いいじゃない。そんなこと言ってたら宗教なんて無意味になってしまう。結局のところ、信じるかどうかなんですよきっと。クリストファー・プリースト『奇術師』で交霊術のインチキを告発したときも、誰も幸せになんてならなかったんだし。

まあ、前述した通り、ロボットの描写は人間そのままなので、そのへんを求める方には足りないかもしれません。しかし、しかしだ。ロボットたちになぜ個性ができ、独自の生態系を築けたのか。これを説明するプロローグが凄すぎるからやっぱり読んでください。人によってはこの小説はプロローグさえあればいらんという方もいそう。

ハードSFを求めず、純粋に楽しみたい方はプロローグは適当に読み飛ばして本編へ。結構キリスト教万歳すぎる描写が気になったけど、エンターテイメントとしては十分楽しめる作品。これを読んだあと、アンチキリスト教な映画ドラえもんの鉄人兵団へGO!
タグ: 本・SF
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://iandmeandwho.blog107.fc2.com/tb.php/108-1a1cf5e8

※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

トラックバック

Appendix

プロフィール

shui

Author:shui

Twitter:@shuijiao4

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
プロフィール画像:©SozaiRoom

ユーザータグ

検索フォーム

QRコード

QRコード