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小川一水『時砂の王』

時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)舞台はなんと26世紀から3世紀まで。過去へさかのぼって人類を滅亡させようとする謎の敵ETとそれを防ぐために造られた人工知性体メッセンジャーたち。

メッセンジャーは先に過去へ行ってETを迎え撃つものの、ことごとく敗走。絶望的な状況のなか、3世紀、弥生時代の邪馬台国で最終決戦の火蓋が落とされる……!

中篇のはずだったんですが、書いているうち妙に勢いがついて、とても中篇では済まない量に膨張してしまったものです。
文庫新刊「時砂の王」が出ます:小川遊水池@blog

嘘でしょっ!? 小飼弾さんも言ってるけど、超長編を縮めて280ページにしたとしか思えない。

過去へさかのぼる方式はなかなか鉄人兵団チック。しかし、タイムパラドックス前提の話なので鉄人兵団のあれみたいな違和感はありません。むしろこの設定上の絶望感がハンパない。敗走して時間さかのぼって敗走して時間さかのぼって……。

過去へ戻った時点で新たな時間軸が生じるため、たとえETを撃退できたとしても、生じる未来は新しくできる未来。自分の知っている未来にはもう二度と戻れないのです。

なぜそこまでして人類を守る必要があるのか。それは「カンビュセスの籤」的な自己の種を永続させたいという盲目的な欲求に、人類が操られているからでしょう。でも、そういう生きたいという意志は、私は大事だと思う。
タグ: 本・SF
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