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だからあれは、バグなのよ。あなたの言い方を借りれば、心と言う名の。

新・鉄人兵団の感想につけたそうと思ったけど、マイメリ色が強いので単独エントリとする。

ドラえもんは、工場でつくられたときにネジが1本抜けているんですね。きっと、その時点でロボットからある意味、人間に近い存在になったんだと思います。
寺本幸代監督「ドラえもん」で垣間見させる“繊細”と“剛毅”:映画.com

心というバグですね、わかります。 でも、結局は「近い」存在にしかなれない。

Twitter(@shuijiao4)に上のように書いたけど。これは完全にMy Merry Mayな読者に向けたもので、マイメリをプレイかつ私のマイメリ感想を読まないと意図がわからないようになっています。

ひとことでいうと、私は「心というバグ」(マイメリ用語です)を称賛することに対して否定的です。正確には、人間以外の生物の独自性を考えずに人間の心のみを絶対化して、人間の心はすばらしいという観念を押しつけることが嫌い。

もし他者にやさしくできることが人間独自の特色であるなら、そんな人間はすばらしいと思う。でも、それがない他の生物が絶対的に劣っているわけではない。いまのところ、これが私のスタンス。

それと私は旧・鉄人兵団のリルルには「心というバグ」を適用する余地はあるが、新・鉄人兵団のリルルにそれはまったくないと考えています。

旧リルル:事故のショックor地球の薬の影響(?)で「(思いやりの)心」というバグ発生。本来は仕様外。

新リルル:心は仕様内。(メカトピアすべてのロボットにある。バグではない)しかし、圧政で他人を思いやる余裕がない。あったとしてもそれが「心」であるとわからない。
→だから君に与えよう。心という「概念」を。

こじつけるならこういうことでしょ?

新・鉄人兵団ってだれかを「特別扱い」したら成立しない話なんじゃないの? それはのび太とドラえもんの関係を取りあげてもそうで。

「ドラえもんはねじが一本外れた人間らしい『特別』なロボットだから友達だ」としたら、ほかのロボットとは友達になれないということ。ドラミは完璧すぎて人間らしくないからダメですか?

そうじゃなくて、「人間」と「ロボット」は違うところもあるが、たがいにわかりあえる可能性があることがこの作品の重要なところかと。

現実世界にあてはめると、日本人とアメリカ人は違うところがたくさんあるけど、おはなしをしてだれとでも仲良くなれる可能性がある。特別に「日本人っぽいアメリカ人」がいて日本人とその「日本人っぽいアメリカ人」でなければ仲良くできないということではない。

問題は相手に話を聞かせる余地がどれだけあるかであって。鉄人兵団の場合、リルルがけがをして弱い立場にいたからこそそれができた。(ジュドに追いかけられているときに話を聞いてといっても無理)

リルルが選ばれたのは、けがという予想外の出来事によるたんなる「偶然」

そういうことだと私は思ってる。

私が新・鉄人兵団を評価する理由は、人間とロボットの関係を異文化交流の話に落としこんだところ。というのも、「人間」対「ロボット」の話とすると絶対にひっかかるポイントがあるから。

それが、ドラえもんの存在。

ドラえもんもロボットなのになんでだよ! みたいなことは前からいわれていたと思います。「人間」対「ロボット」のままでそれを解消するにはリルルだけでなくドラえもんを含めた地球のロボットを例外扱いしなければならなくなる。綺麗じゃない。

だから前提自体をかえて「人間とかロボットとか、そんなの関係ないよ!」と異文化交流の形で綺麗に人間とロボットの関係を落としこんだのがすごいんだよ。

新・鉄人兵団では「心というバグ」を適用できないというのはそういうこと。

と、ここまで書いたあとにまったく同じことをおっしゃっている方を発見して泣いた。決してパクったわけではないです。
「「新・鉄人兵団」感想(長いです)」:つれづれに

そもそも、「心というバグ」な発想は別にめずらしいものではなく。バグでへんなことをするロボットなんてそれこそアシモフからやってるし、そもそも有名なロボット三原則がバグネタの宝庫。

つまりマイメリファンはアシモフを読めという結論に落ちつく。しかし、私は「心にかけられたる者」が大好きなのに、収録短編集『聖者の行進』が絶版とかおかしいよ! これに「バイセンテニアル・マン」もはいってるんだぞ!

ついでにフィリップ・K・ディックの短編「人間らしさ」の自己解説で「人間らしさとは親切であることだ」(要約)とあった。ステキなこと言うじゃない。

これを発展させてシンパシーでエンパシーでマイメリーな『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』ができたにちがいない。

それと。「心というバグ」が関係ないならまいめりーめいなわたしは新・鉄人兵団見る必要ないね、なんてことはなく。

わるい意味でリースA(とトゥルー)な旧作に対して、新作はテーマを「共存」という一点にしぼってわかりやすくした穂乃香ABなのでむしろ新作のほうを見てください。

とくに私のbeリース・beトゥルー感想に共感できたかたなら新作のほうが楽しめる可能性が高いと思います。(反感もった方は旧作のほうがいいかも……)

例年通りならレンタルDVDは8月ごろにでます。興味があるマイメリチームはよろしく。
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