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アガサ・クリスティー『春にして君を離れ』

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)アガサ・クリスティー、ひとをイライラさせる天才だ。この作品はもっと評価されるべき。いや、いまの時点でされてるか。

『春にして君を離れ』はミステリの女王アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコット名義で出版したノンミステリ。

主人公ジェーンは夫想い・子ども想いの優秀な母親である、そう彼女は自分で確信していた。しかしそんな「あなたのために想って!」という他人想いのはずだった思考がただの自己満足、自己欺瞞にすぎないことに気づく。そして、気づいた主人公ジェーンが最後に取った行動は…?

こういう家庭、あるある。とくに日本では「親は子どものことを想っているんだ!」という観念が強いせいで、病的な親と離れられず、結果として子どもも病気になってしまうんですよ。

親がおかしいと思ってもそれを周囲に言うと反抗期扱いされて自分のほうがおかしいのだと勘違いせざるをえない環境なんです。

日本のこういうところが私は大嫌い。でも、この作品のAmazonレビューの評価が高いのを見ると、日本もまだまだ捨てたものじゃないかもしれない。

そういうことで、『春にして君を離れ』病的な親や家族に悩まされた方におすすめします。それと家庭問題にかぎらず、他者愛と見せかけた自己愛を押しつけるひとに悩んだ方、栗本薫さんの解説も含めて必読本。自分のしていること。それって誰のため? と。

それとノンフィクションですが、スーザン・フォワード『毒になる親』をセットで読むと効果3倍増。ノンフィクションでは私的イチオシ。アダルトチルドレンの被害者は絶対読めレベル。だって救われるから。そうじゃない方にも読んでほしいけどね。

ところで、アガサ・クリスティーが新訳プラス期間限定で新カバーにどんどん変わってる。でも、私は旧カバーのほうが好みだなあ。アガサ・クリスティー:早川書房

もっとも、東京創元社のコナン・ドイル『失われた世界』の期間限定カバーにくらべれば数倍 ま し だ け ど!(これ→文庫創刊50周年記念 期間限定カバー:東京創元社

ホームズシリーズも光文社から新訳でていたのか。

ちなみに、翻訳小説が苦手、もしくはそもそも小説読むのが苦手な方が海外モノに手を出すときは素直に新しい訳本を買うのをおすすめします。「格調高い旧訳に比べて新訳はうんぬん」みたいなレビューの影響を受けて旧訳買ったりしないほうがいい、というのが私の持論。

つまり私はホームズとドルリーレーンシリーズが読みたい。どこも新訳ラッシュですね。

アダルトチルドレン関係の記事書いてみました。ゲームの話が混じっていますがお気になさらず。:日本人の80%はレプリス仮説;レプリス≒アダルトチルドレン
タグ: 本・SF
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