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とっても楽しいSF小説ベスト5 -2011-

今年後半はあまり本が読めなかったけど、SFベストえらぶよー! 今年出版された本ではなく今年私が読んだ本、ということでおねがいします。


第5位 有川浩『図書館戦争』

図書館戦争  図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)5年経ってやっと文庫になった。いまだに売れていたからずっとハードカバーで通すのかと思ったよ。

とりあえず設定がトンデモ。私も初めてこの設定を聞いたときは、このひとヘンなんじゃないかと思った。が、そんなトンデモ設定の中身はとても現実的。あまりにリアルで読者を鬱にさせるのが有川浩。その鬱が一種のギャグになってる。

あ、いや、鬱だけじゃなくて恋愛要素もいっぱいあるよ。うん。


第4位 瀬名秀明『BRAIN VALLEY』

BRAIN VALLEY〈上〉 (新潮文庫)これって小説ということでいいんでしょうか。上巻は脳関係の論文を読んでいるような気分に。

まあ、瀬名秀明の本気は下巻だよ、下巻。こちらも『図書館戦争』と同じく超トンデモ作品になってしまいます。下巻のクライマックス、「神」についての真実が明かされたとき、トンデモすぎて私は笑ってました。

こういう作品もっと書いてほしかったんだけども、最近の瀬名さんは完全真面目モードでなんだか残念です。作風が変わっただけともいう。


第3位 『結晶銀河 年刊日本SF傑作選』

結晶銀河 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)2010年発表の作品を集めたアンソロジー。どれも名作にはちがいありませんが、3位の座は白井弓子「成人式」および長谷敏司「allo,toi,toi」にささげます。

白井弓子は粗削りながら「生」というテーマをもって読者の感情に訴える一方、長谷敏司は完璧な論理をもって読者の感情を操る。その感情って、本当に自分のものかと。(……という話だと思う)

表現のしかたがまったくちがう2人が同時に読める『結晶銀河』 最高!


第2位 上田早夕里『華竜の宮』

華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)今年、もうひとつとんでもない作品読んだので2位になっちゃいましたすみません。

日本SF大賞にまどマギがノミネートされて話題になるなか、「SFファン以外誰も読んでないけど大賞はこれ」と言われて前評判通りの受賞です。なんか微妙に悲しいですが、おめでとうございます。……実際どのくらい売れてるんでしょうかね。

白井弓子の作品と同様、テーマは「生」と受け取りました。それを壮大な舞台、しかも二段組み600ページを用いて処理したのは、お見事。そして、出版を決めた早川書房にも、お礼がいいたい。


第1位 シオドア・スタージョン『輝く断片』

輝く断片 (河出文庫)好きな作家を3人あげなさいと聞かれたら、皆さんはどう答えますか? 私ならシオドア・スタージョン&藤子・F・不二雄&西川真音の3人かな。スタージョンはいまのところ筆頭にあげる。そのくらい魅力のある作家です。

しかし、その魅力を語れといわれると、困る。ひとことでいうなら、「ことばで世界を歪める人」

スタージョンが描くストーリーはじつに普通です。ひねったプロットなんてありません。でも、彼はことばの魔術師。普通にして見たことのない世界を描きます。ありえない。



SFとは関係ないですが、今年後半は電子書籍の話題に気を取られてしまった。クリスティー全集電子化とは、ハヤカワめもっとやれ。ロバート・B・パーカーとかディック・フランシスとか。

結局Amazon Kindleはまだ先のようですが、まさかの楽天Koboが参入決定したし、紀伊國屋Kinoppyもかなりがんばっているし、来年が楽しみです。頼むよー。
タグ: 本・SF
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