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ドラえもん のび太のひみつ道具博物館

2014/3/7 わさドラ のび太のひみつ道具博物館 の感想です。

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 ブルーレイスペシャル版 [Blu-ray]「どうしてBDやDVDの仕様に関するレビューがほとんどないのだろう?」と以前から思っていたが、自分でやってわかった。特典の内容などを一字一句書き写すの、ものすごくめんどうだから。こんなことをするなら本編の感想を適当にかいたほうがましというもの。

でもわたしはがんばる><
ひみつ道具博物館のBDの価値をつたえるために!
映画ドラえもん ブルーレイ版の仕様

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 ブルーレイ通常版 [Blu-ray]ドラBDは、CMなどで流れたPVがかなり入っているというだけでも、買っていいと思います。いつものシンエイにここは期待してなかったから、新魔界のBDを観たときはとても嬉しかった。

あとは新開拓史までのTVスピンオフ短編が収録されれば完璧。「魔法使いのび太」のDVD収録はいつですか? ニュ~トン、ファラデ~、アインシュタイ~ン♪ ブラックホールの重力傾斜を応用した、ハイスピードローラーブレードよ!

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
監督 寺本幸代/脚本 清水東/絵コンテ 寺本幸代・久場良忠/演出 山岡実/キャラクターデザイン 丸山宏一


前半戦のクレヨンしんちゃんがおもしろかった、と鉄人兵団のときにもいったような気がする。私は原作クレヨンしんちゃんマニアも兼ねているのでみなさんよろしくお願いします。検索キーワード「まつざか先生、梅」でMy Merry Mayの記事に来る、私と同レベルの思考回路をもった人は誰です。

ひみつ道具ミュージアム、劇場で観たときは例年よりインパクト薄かった記憶があるのだけれど、TVで観るとすごくおもしろいじゃないですか! 良くも悪くもTVスペシャル向けの話なんでしょう。(新・鉄人兵団や新魔界はいまだに劇場で観たくなる)

そんな今回、もっとも燃えたシーンが一番最初の紫の背景をバックに怪盗が登場するシーンだなんていえない。まさに寺本の新魔界イメージ!

シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)よろこんだ直後に「ルパンの狙いは『ボヘミアの踊るイヌか?』でげほっとなった。寺本さんはホームズマニア、と。(BD特典インタビューにも書いてある)

いまからシャーロック・ホームズを読むなら日暮訳の光文社文庫をどうぞ。日本では最新の訳で、たいへん読みやすい文章で書いてあります。有名な延原訳の新潮は古いうえに、『シャーロック・ホームズの叡智』という分割商法の犠牲になっているのでちょっとよろしくない。

本編の話にもどる。このかっこよくかつニヤリとできる導入部分がじつは夢、大元はTVの「ルパン対ホームズ対オシシ仮面」だったということが判明して、さらにげほっとなる。おまえらそんなにオシシ仮面が好きなのか。私もですすみません。

思い出の鈴を盗まれたドラえもん。買ったほうが安くても、それでも修理に出すというエピソードは寺本さんの実体験から生まれた発想なのだとか。くわしくはBDの特典を読んでね。

シーン変わっていよいよ今回の舞台。招待状が車に変化し、鉄人兵団のザンタクロスのように計器が光り輝いた直後、高速で発進。のび太の街の遠景が映し出されたあと、未来へ移行、まさに夢の背景を駆けながら、街を抜けると光とハトの影とともにひみつ道具ミュージアムへ……劇ドラの背景美術は最高だ!(土橋さんぐっじょぶ)

そしてドラえもんマニアック検定の開始です。「あなたが落としたのは、この普通のガードしおまねきですか? それとも高級なガードタラバガニですか?」というセンスに爆笑する。こんなどマイナー道具持ってくんな! 

たぶん寺本マニアの私としては、ひみつ道具博物館に登場する道具のチョイスだけで、寺本作品とわかります。劇場でこれTVシリーズで寺本コンテ回の××の道具、とつっこみながら観ていました。ころばし屋とか、きこりの泉とか、好きだね寺本さん。

ひみつ道具博物館を観る前から、TVシリーズのED5の道具選択が寺本さんっぽいと思っていましたが、彼女が担当なのかどうなのか。くわえて四次元ポケットやどこでもドアを開くときの光の演出が彼女の手法に近いとED5発表時から感じています。

夢のような世界のなか、同時に登場キャラクターへの疑念も蒔きながら、場面は転換。みんな大好きのびドラエピソードに移ります。「ぼくだけど気にさわった?」というシーンからなんだかじわっと来てしまうのは私だけでしょうか。

しかし、そんな嬉しい感動はすぐに過ぎ去って。のび太のダメさにあきれて喧嘩になったのびドラ。ドラに羽交い締めにされたのび太は暴れていたけれど。

「きみにはとりえってものがなにもないのか! どんだけダメダメなんだ!」
このセリフの直後に急におとなしくなったのび太が一瞬見せた表情に、なんともいえない感情がこみ上げた。そして想いを爆発させるのび太、わかってはいてもどうにもならない、そのくやしさが伝わってきて、ふたたびぐすん。

(つまり、「野球なんてまじめにやってもできない、もう帰る」という最初の抵抗と、ドラに「どんだけきみはダメなんだ」といわれたあとの抵抗は、違うんだよ)

新鉄人のしずかちゃん「もう、あんたなんかしらない!」とくらべてみるのもよいでしょう。

ダメなのび太のエピソード、ダメなクルトのエピソード、そんなふたりのいいところを語る場面(クルトがのび太を呼び捨てにしたところがなんだか好き)をはさんで、満を持して怪盗DXの登場です。ここは怪盗DXかっこいいところをみせてやれ、ってところなのですが、微妙に緊張感がないのはなんでですか。このあとのガードロボとの対決といい、なんかずれてるよ寺本さん! この寺本、まさにノリノリである。(きこりの女神の集団水鉄砲攻撃は怖かった……)

犯人推理部分は後述して。人工太陽&ガードロボとの決戦。敵役(?)であるペプラー博士陣営とのび太陣営が協力して、相手を撃破。敵味方組んでの最終決戦というだけでも熱いのに、決着を着ける方法がことごとくがクルトのダメダメ道具なのがまさに少年漫画な展開。新・鉄人兵団の怪獣映画っぽさな雰囲気といい、この映画を創ったひとたちはわかってる!

決着ついてエピローグ。鈴にはじまった物語は鈴にて終わる。
「でもきみは、いいやつだな」

あらすじだけでは追い切れなかった全体的なまとめを2点。

1. ひとりひとりのキャラクターの心理描写がすばらしい。
正直なところ、この物語のストーリー自体に、感情を引っ張る力は少ない。話自体は『ドラえもん』という作品にリスペクトをこめ、おまけにミステリをからめたお祭り創作といったところ。それでも、2時間あきずに観ていられるのは、「キャラが立っている」からだと考えます。

とくに今回のゲストキャラ、クルト・ジンジャー・ペプラー博士がその主軸。私はこいつらが地下でキャッキャウフフしてるシーン観てるだけでもう楽しい。

しかし、ボケの博士とその弟子クルト、ツッコミ役のジンジャー、こいつらはただコントしているだけではありません。夢に向かって一直線の部分が描かれ、それにダメダメっ子のび太、そしてドラえもんというふたりのキーマンとつながって、5人の物語となる。

この物語は、そこまで「ひみつ道具博物館」という物語全体に絡んだものではなかったけれど、5人の強い想いが伝わってくるからこそ、キャラが独立し、楽しい話になったのだと思います。

寺本回全般にあてはまる特徴で、この作品に限ったことではないですが、キャラクターの動きがすごくいいですね。頬を赤く染めるドラちゃんとか、館長に怒られて両手のひとさし指をつんつんするクルトとか、館長(表情が映らないのがポイント)の前で怪盗DXのかっこよさを語るこれまたクルトとか。萌えるっていうの?

最後に、ダメダメのび太くんエピソードが気に入った方へ、寺本担当回の「のび太を愛した美少女」を推薦してこの項は終わりとします。未来から来たダメロボットのルリィと、ダメ人間のび太の物語。その結末は、いかに。(収録DVD

2. 予想以上にミステリしてた!
登場人物のひとりひとりに疑念のネタを振りまいて、そのほとんどはミスリード。しかしそのミスリードのなかに真相が混ざってたのは巧みだった! 具体的には、怪盗DX登場直前にクルトがトイレの名目でジンジャーのもとへ向かったところ。前歴があるからこそ、「またかよ」と思った観客は多いのではないでしょうか。結果的にはそれが回答だったわけでありました。

その一方で博物館の怪人の真相には笑った。私もこれについては、ミスリードでまったく関係ないひっかけであろうと予想していたけど、私の想像以上にショボくてほほえましいオチだった(^ ^;)

あと館長は犯人じゃないですよね。怪しすぎて。以上。

ちなみに私は入れ替えトリックをふくめて犯人当てに成功しました。各登場人物の動きを考えるとクルトがいちばん怪しいという前提のもとで考えていたので、あまり褒められたものでもないですが。のび太が犯人だったら終わってた。

今回の感想は以上です。「映画ドラえもん ブルーレイ版の仕様」にも書きましたが、BDスペシャル版の特典がすばらしいので、作品が気に入った方や寺本監督が大好きな方は購入すべきです。

次回3/14の放送は「ふくびんコンビ」「歩け歩け月までも」です。
人生について考えましょう。
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