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それは、優しい嘘の繰り返し シンフォニック=レイン ネタバレ感想


町についたら、アリエッタに会いに行かない? 多分、そうしないと、私たちは先に進めない。
(by ファルシータ・フォーセット)


以下はゲーム シンフォニック=レインのネタバレを含みます。
ネタバレなしの感想・攻略情報はこちら http://iandmeandwho.blog107.fc2.com/blog-entry-31.html


西川鬱の最高傑作。プロットの時点で鬱なのは確かなんですが、西川さんでなければこれほど気が滅入るようなことにはならなかったと思う。



さて、こういうミステリー系にも慣れたのか、トルタ=アル・アル=フォーニは3人クリアした時点で読めました。Piovaゲージが雨量を表していて、それが主人公の心と連動してるのもファルルートで確信しました。

でもね、普通演出だと思うでしょう! 雨自体が幻なんてわかるわけないじゃないですか! まったくファル様の傘にはハメられましたホント。

ということでファル様の本心も全く読めませんでした。孤児院の話を絡めてクリスとファルを鬱にするんだと思いましたが、まさか鬱になるのがクリスだけなんて……。あのシーンは今まで築き上げてきた世界が一瞬にして崩れ落ちる感覚を味わいました。浅野さんもすばらしい。

ただ、ファルルートを最初に終えたときは、唐突でイマイチかも、と思いました。それがal fineシナリオ終えてからもう一度見ると、何このひと、大好き、となったわけで。al fineのせいで私のココロも壊れた。

(信じたかった、本当の私を知って欲しかったという言葉。本当は偽悪的ないいひとだと思いたかった。が、al fineでそれは崩壊。逆にその徹底ぶりに惚れてしまった。でも、ファルルートラストの「愛してる、クリス。"あなたも"、あなたの奏でるフォルテールの音も」は信じていいんだよね? 信じるよ?)


そしてトルタ。手紙を送っているのがトルタ、という確信は実はありませんでした。アルに黙ってはできないし、了解する理由もわからなかったので。まさかアル以外の家族でグルとは思わなかった。

al fineやったあとda capoやるとトルタの笑顔が怖い。トルタはS=Rで一番好きなキャラです。二番目にファル。自分のココロを崩しながら、主人公に尽くすところとか、もうね。こういう執念キャラ大好き。


トルタとファルはまったく違うように見えてそっくり。自分の信念に従って、逆らう者には容赦ない対応。その理由が他人のため⇔自分のため という違いはあるけれど。結局のところ、その違いも本質的には変わらないかもしれない。むしろ、2人の対になるのはアーシノ。アーシノもいいキャラだった。

あと、2人の他ルートでの引き際のよさには感動。リセルートではトルタはさっさとクリスのことを託すし、ファルはさっさとリセから手を引くし。……凄い。でも、このくらいの駆け引きができないと生きていけないのか。音楽の世界では。


リセについてはS=Rに出演したこと自体が不幸としか言いようがない。普通のギャルゲーなら、人気キャラになっただろうに。いやリセ好きですけど。一緒にケーキのイベントとか。

しかし、あのエンドいきなり落としすぎでは? 「これって、贖罪のつもりなの?」を言わせたかったのはわかりますが、もう少しうまくやれなかったのか。

リセルートはファルの大活躍も見どころ。ここのファルは何気にクリスに対して焦っていて、ファルにしては微妙に不自然さを感じる。が、前述したように引き際が見事。たぶんあれ以上粘ったらバレてた。(もっとも、あとから来たアーシノもファルの差し金の可能性があるけど)

最後に残した「あんまり人を信用しちゃ駄目だよ」 この言葉、ファルの良心から出た貴重なセリフなのかも? 「リセを信用するな」という意味で言ったとはあまり思えない。クリスの性格はすでにわかっていただろうし。


私がS=Rが好きな全体的な理由として、普通のギャルゲーと逆というのもあります。どうも、ギャルゲーって主人公が女性を自分の側に引き込むというのが多い。そして勝手に女が主人公に落ちていくので、どうも生きている感じがしない。(しかも、なんでこんなやつ好きになるんだよ……みたいな主人公もいるし)

S=Rは逆で、これ絶対女が男を落とすゲームでしょう! 女性主導は大好きです。女性キャラが生きていて。……でも、クリスも凄いな。3年間遠距離恋愛って。まあ、友人がいないからアルしかありえないというのもあったんだろうけど。

しかし、ライターの西川さんと音楽の岡崎さんは本当に凄い。クリスをのぞく全キャラのほとんどの言動と曲の歌詞のすべてに意味があるといっていいのですから。サントラはぜひ買ってください。ミュージックパートで流れない部分まで完璧です。


あとは気に入った部分箇条書きで。
・写譜を忘れてくるトルタ
・トルタルートラスト(ここでアルが来るんですね、わかります、と思ったらほんとに来て笑った)
・餌づけ
・どんな今日だとしても……
・リセルートのコーデル先生の全部
・トルタvsファル(強い、強すぎるよファル様)
・虫
・好きなキャラ: トルタ・ファル・フォーニ・アーシノ
・好きなボーカル曲: 全部。選ぶの無理。


さて、結論としてトルタ様ファル様最高。どちらか選ばなければならないなんて、理不尽すぎる。


ちょっと続く。以下、他作品ネタバレにより反転です。


↓Memories Off 1stのみなもシナリオ ネタバレ
岡崎さんは「良いものを残したい」と闘病中も曲を描かれていたようです。これはメモオフ1stのみなもに通じる。みなもの残した絵は2ndの希に影響を与えたみたい。

それにしても、あのEDは「最後に病院飛び出して、金色の海見て終わり」というネタバレ知っていた私でさえ、ここで終わりかよ! と思ってしまった。



↓Memories Off 2ndの希シナリオ ネタバレ
2ndの希シナリオはS=Rの原型っぽい。片割れが大変なことになってる双子とか愛憎交じり合う双子とかリセルート終盤の落としっぷりとか。相摩姉妹と同じくトルタとアル両方が救われるEDはないところがこれまた。

踏切姉妹に不満を持った方は、日暮茶坊さんの小説『メモリーズオフ セカンド ~True face~』をお薦めしておきます。アナザーストーリーできれいにまとまっています。みなもも生きてます。そのため、残念ながら希望エンドの詳細はわかりませんけど。

希と望を殺したあと、3つ目のエンドで2人とも助かることを期待してポカンとなったのはいい思い出。そもそも、とりあえず和解したー!って感動した直後になしてあーなる。リセシナリオを見るかぎり、犯人は西川さん。



↓My Merry May with be ネタバレ
ファルルートの「私のこと、好き?」と2回出てくる言葉、そしてCG、同じなのに心境は180度変わる、これぞ西川節。みさおエンド(May)・リースエンド(Maybe)を思い出す。そういえばS=Rは味のあるBadエンドがほとんどなかった。アルBadくらいか。


参考
みなもシナリオ担当: 佐々木智宏
希シナリオ担当: 佐々木智宏・西川真音
みさおシナリオ(May)・リースシナリオ(Maybe)担当: 西川真音
(敬称略)

タグ: Qtron
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