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フィリップ・K・ディック 『未来医師』 『ライズ民間警察機構』

未来医師 (創元SF文庫)『未来医師』 本邦初訳P.K.ディック。訳は他にディック3作と『渚にて』の新訳を担当した佐藤龍雄さん。とりあえず創元さん出版ありがとうございます。

設定を見て真面目な話かと思ってたら全然違った。ドタバタ時間もの。暗い『夏への扉』かな。

平均年齢15歳、治療不可、出産管理という設定はあいかわらず暗いディックらしい。『すばらしい新世界』みたいなディストピア世界。それらの設定まったく生かせていないけど。

序盤はいいんですよ序盤は。彼女が自殺するところとか黒くて救いなしの悪夢世界。しかし火星にいくあたりから??? ディックさん思いつきで書いてません?

やはりディック作品の中では非常に評価が低い本作のようですが、なんだかんだいって私は結構おもしろく読めました。低い理由はわかります。こんなにきれいにまとまってて読みやすいディックなんてディックじゃない! え? そういう意味じゃない?

でもたまにはこういうのもいいじゃないかと思います。なんでこれの評価が低くて『夏への扉』の評価が高いんだろう。明るいから? 猫が出るから? ディックじゃないから? 『夏への扉』があまり好きじゃない私にはよくわからない。

アメリカでも評価は日本と似たようなものなんだよね。
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夏への扉 "The Door into Summer"
未来医師 "Dr. Futurity"

近所の本屋の話題作の棚に『未来医師』が……。やめてー! 新規ディックファンを減らさないでー! たしかに話題作なのは間違いない。でもおもしろいという意味ではないと思う。

P.K.ディック SF長編レビュー:Welcome to the Silverboy Club
こちらの感想の

ドラえもんに「桃太郎はのび太だった」みたいな話があるが、そんな感じの時間旅行譚だ。あるいは藤子不二雄もディックを読んでいたのだろうか。

『未来医師』はどうかわかりませんけど、ディック作品はほぼ確実に読んでます。パクッたらしき作品がありますから。藤子SF短編のテーマとか雰囲気とか、全体的にディック短編に似ているようにも感じられます。あと2人とも長編のプロットがイマイチなとこ

『未来医師』の前に読んでいたのが『ライズ民間警察機構―テレポートされざる者』(1998)
序盤は普通に読めた。しかし、中盤からなんか違う作品になっている。中盤でストーリー崩壊するのは悪夢世界の一種ですか? これはディックすぎる。駄作だとは思うけどその一言で放っておけない何かがある。

『ライズ民間警察機構』の巻末リストに 「"Dr. Futurity" 近刊」とあって笑った。翻訳が10年後になるなんて誰が予想できただろうか。

"Vulcan's Hammer" "The Crack In Space" "The Ganymede Takeover" 近刊

…………。

タグ: 本・SF
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