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NOVA1 書き下ろし日本SFコレクション

NOVA 1---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫 お 20-1 書き下ろし日本SFコレクション)在庫僅少かつ飛浩隆が星雲賞受賞ということでいまさらながら買ってきた。執筆陣は北野勇作・小林泰三・藤田雅矢・山本弘・田中啓文・田中哲弥・斉藤直子・牧野修・円城塔・飛浩隆・伊藤計劃の総勢11人。編者は大森望。

全体的に作品のレベルが高い。ファンタジーみたいなのからガチのハードSFまで揃っているのでSF初心者が適性を見極めるのにもいいかもしれません。買って損は無いと思います。

小林泰三「忘却の侵略」
グロ苦手ゆえ意図的に避けている作家なので、本作品が初です。確かにほんの少しだけ微妙にグロいところが……。このくらいなら私でも大丈夫ですけど、本気になればおそらく凄いのでしょう。やっぱり他作品からは逃げます。損だ。だっておもしろいよこれ。

本来の見どころは後半の量子論バトルなんだろうけど、私は前半の主人公と女の子とのやりとりがツボった。なんでこの2人こんなに冷静なんだ。話がかみ合ってるんだかかみ合ってないんだかよくわからない微妙な雰囲気が良い。

ところで、「箱の中の猫」と「頭の中の答え」はやっぱり違うと思う。本人が観測する主体になりうるし、他人に伝えられる。まあ、他人に本当に意識があるなんて証明できないといわれたら確かにそのとおり。もしかして自分以外の人間は人間そっくりのロボットかも。なんか飛浩隆みたい。

藤田雅矢「エンゼルフレンチ」
これぞロマンチックSF! こういうの好きです。

田中啓文「ガラスの地球を救え!」
なにこのふざけた作品(褒めてます)。宇宙人侵略を防ぐために手塚治虫の霊が取り付くってなんじゃいな。人によっては地雷作の気がしますが、ハマる人はとてもハマるでしょう。宇宙戦艦ヤマト世代は必読か?

斉藤直子「ゴルコンダ」
娯楽という意味では一番おもしろかった。梓さん楽しすぎる。梓さんが2回目に出てきたところで、派手に読み飛ばすとは私なんか疲れてると読み返した。しかし実際は、文字で世界を構築する小説の醍醐味であった。

飛浩隆「自生の夢」
よくわからんがなんか凄いしおもしろい。そう思わせるのが飛浩隆の素晴らしいところ。「象られた力」も私は実はよくわからなかったんだけど、飛浩隆の描く世界が魅力的すぎて引き込まれた。

……しかし、牧野修も飛浩隆もグロいなあ。小林泰三よりもひどいじゃないか。そのへんは適当に流した。グラン・ヴァカンスもグロいという噂だが……どうしよう。

伊藤計劃「屍者の帝国」
未完が惜しまれます……。

後半はハードでよくわからない作品が多かった。特に円城塔はさっぱりだ。マイベストは、迷ったけど小林泰三。ハードすぎず緩すぎずバランスが取れた名作。ハードなSFが苦手な方はまずNOVA2に手を出してみることをおすすめします。SF以外のほうで有名な恩田陸と宮部みゆきが非常に良かったですよ! →NOVA2 感想

タグ: 本・SF
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